野生動物対策センターの運営方針を説明するセンター長の土井副学部長(左)と専任教員の竹田准教授 |
信大農学部(上伊那郡南箕輪村)は、野生鳥獣による農林業被害に対応するため「野生動物対策センター」を新設し、16日、運営方針を発表した。解決には、野生動物と人とのかかわりや自然環境について総合的な知識を持つ人材の育成が必要−とし、市町村職員や地域住民向け研修会の開催に力を入れる。
センターは学部内にある「食と緑の科学資料館」に事務局を置く。泉山茂之准教授(動物生態学)と竹田謙一准教授(応用動物行動学)が専任教員で、2人の鳥獣害対策関連の研究を基に、さらに情報を蓄積、関係者に提供する。2月5日に発足し、既に研修会を2回開いた。
2009年度は夏と春の2期に分けて、1期当たり4、5回の研修会を予定。動物の生態や被害対策、生物多様性の考え方などを学ぶ。実地研修も予定している。5月には発足記念シンポジウムを計画。9月の動物愛護週間や10月の学園祭での啓発活動も予定する。
同学部によると、野生動物対策が専門の大学組織は、京大や岐阜大など全国の計4大学が設置しているが、いずれも研究が主体で、対策を総合的に考える人材育成を狙った組織は全国初という。
記者会見したセンター長の土井元章副学部長は「農学部の教育研究基盤を生かしたい」、唐沢豊学部長は「他の研究機関や行政と連携し、地域の大学として役割を果たしたい」と述べた。